在学中に気づいてあげたかったこと

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

K子兄の、中学卒業後

ここまでのいきさつ →  https://kokoronoseiribako.com/tyokika7-2-1/

ちなみに、入れ違いで卒業したK子の兄は、部活動の実績を生かして親元を離れた強豪校に入学しました。

けれども、学校生活も寮生活もうまくいかず、転校も視野に入れて対応中だと耳にしました。

湧き上がる違和感

昨今であれば、虐待が疑われる気すらする、K子への激しい叱責。

ストレスのせいと思われる脱毛、

家庭学習等の父親の過干渉傾向、

そして、常識的範囲から逸脱した学校への「提案」。

兄の頃の同様の傾向…。

この記事を書きながら、改めて思いました。違和感を覚えることがこんなにあったのだと。

でも、家庭内のことに無理やり入り込んで何かを正そうにも、決め手に欠けると思われる…。

在学中に整理できていたら

ただ、上記傾向を、K子在学中に気づいて整理することができていたら、なんらかのサインが出た場合、それを見逃さずに対処できたかもしれない。

正直、K子在学中は、父親から次々と舞い込む「提案」や「アドバイス」に応じるのに精いっぱいでした。

学級担任も周辺教員も。

客観視できる、ゆとりある現場に

この事例で抱いた違和感から、直ちに虐待などを想定すべきとは限りません。

ただ、白黒はっきりつけられないグレーゾーンの事例は、そこかしこに転がっているように思います。

K子の事例に限らず、個別事案についてのサポート体制(教員の増員、専門職の配置含め)があれば、救ってあげれる例は、少なからずあるのでは…と、思った次第です。

喉元を過ぎてからじゃないと、客観視するゆとりを持てない多忙な現実。

働き方改革が叫ばれている昨今、今後の学校体制の改善に期待したいところです。

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上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。