運動の苦手な生徒も参加しやすい種目にしたつもりが…

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

体育の授業で特別サポート

「ルリ」は、日頃の体育の授業でも特別サポートが必要な生徒です。極端な痩せ型。走り、跳躍、反応する力、いずれも当該年齢の平均を下回ります(かなり)。

易しい言葉に言い換えています

学力については個別指導で補ってはいますが、定着はなかなか厳しいです。

「ルリ」に理解してもらうためには易しい言葉に言い換えて伝える必要があります。

それは日常生活での指示伝達でも、そうです。

場が和むはずの冗談でも、言い換えた結果意味を為さなくなり、話題を変えるしかなくなったりします。

発言内容が極端

加えて、発言内容が極端でした。

発展家(?)で、男性教師の股間について批評したりするので、級友は反応に困ってしまうのです。

また、お気に入りの同級生男子が、他の女生徒と会話していると睨みつけたりなど、自然に友愛を醸成するのが難しい…。

ですから、運動会練習ではうまくいかなくても、他の面で親しまれるという道も、とても険しく…。

やりやすい種目を選んだはずが

「みんなでジャンプ!」は、ブルーシートに乗った生徒12人が一斉に前進ジャンプし、その瞬間、シートを引っ張る担当がゴール目指してシートを移動させるものです。

長縄跳びと違って、跳躍幅も小さいですし、動く縄を見極める必要もありません。

単純に「掛け声に合わせて跳ぶ」ので問題はないと思っていました。

ジャンプのタイミングが合わず…

でも、一斉ジャンプ時「ルリ」の跳躍タイミングが合わず、シートは前進できません。

こんなに難儀するとは、正直、想定していませんでした…。

生徒たちは懸命に声掛けしています。

あまりきついことを言わないように配慮しているのがわかります。

「ルリ」は筋力不足で疲れやすく、休憩が必要です。で、「ルリ」不在のその間、とても順調に前進してしまう…。

「練習での試行錯誤とルリの特殊性」担任悪1④ その2へ → https://kokoronoseiribako.com/tanninaku1-4-2/

上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。