中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。このブログに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。
こちらの工夫で、保護者からの良い反応を引き出したい…
S先生の持ち味
同じ保護者を相手にしていても、モンペ化を招きにくい教員もいます。S先生がそうでした。
1学年生徒の保護者で、理不尽要求をしてくる方がいました。新年度からS先生が担任に切り替わった際、対応に苦慮した経緯は業務上の注意事項として引継ぎがありました。
それが生かされたという側面も、もちろんあるとは思いますが、新担任の持ち味による違いもありました。
気さくな電話対応
S先生は、電話相手への印象がとても良いのです。電話が始まってさほど時間がたたないうちに、笑い声をあげて楽しそうに会話していたので、私は、すでに知っている方との対話だと思いました。
S先生に確認すると、今日初めて話したというのです。以降、同様のことが何度もあり、これはぜひ真似たいものだと思いました。
会話できて嬉しい
S先生から学んだことを紹介します。
まず、努めて明るい声色で、会話する機会を持てて嬉しいと思わせる雰囲気を心掛けます。
具体的には、以下のようなやりとりでした。
相手の声が小さめだったりすると、「おかげん大丈夫ですか?」とか「お話続けて大丈夫ですか」と尋ねます。
“あ、いや、大丈夫です。”となったら、「なるべく手みじかに話しますね。」と応じます。
電話相手が“あ、ちょっと寝起きだっただけですから”と言ったので、「あ、そうなんですか(相手の人間味が感じられたところで明るい笑い声)こんな声で目覚めさせてしまってすみません~。」
電話相手の状況
電話の向こうの相手の状況を予想して話します。
ハンズフリーと思われたら、「忙しいところ付き合わせてしまってすみません。運転中だったり?します?か?」(親しみ込めて)
晩酌中と思われたら、「リラックスタイムなのに、対応ありがとうございます。」
フレンドリーな雰囲気づくり
相手が早口だったら、出てもらったことに礼を言った上で、後で電話をかけなおすと提案します。
で、大抵は、電話続行可能となります。
用件がある程度進んだ段階で、「あ、続けて大丈夫ですか?」と確認します。
だいたいこのあたりで“さっきは帰宅後すぐだったのであわただしかった”とか、その場の状況が見えることになるため、「あ、すみませんでした~。もしかして、靴も履き替えてなかったりでしたか~?」。
相手の声色が明るいことを確認できたら、フレンドリーな雰囲気づくり続行です。
そして…
保護者のモンペ化を招きにくい先生 その2へ → https://kokoronoseiribako.com/monpekanasi2/
上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。