修学旅行費用の工面よりも、社会を糾弾することが先…

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

修学旅行のお金ですよね

ここまでのいきさつ →  https://kokoronoseiribako.com/minou1/

家庭訪問をし父親と話していると、母親が家から出てきました。

「先生、わざわざ来てもらってすみません。修学旅行のお金のことですよね。」と言いました。

それに対して父親が、「おまえはいい(口をはさむな)。」となり、

私の目の前で言い合いが始まりました。

おまえは何もわかっていない

「○○さん(時々援助してくれる親戚)から修学旅行費用を借りましょう。」

「隣町の介護施設から仕事の話が来ているので、働きに行きたい」と主張する母親に対して、

「おまえは何もわかっていない」と、行政の不足や世間の人々の無理解ぶりをとうとうと語る父親。

そういえば、この父親について「汗水たらして働こうとしない」と、民生委員の方が言っていました。

親身になって相談に乗り、仕事先を紹介したけど力になれずと肩を落としていた人です。

裸の王様

今、修学旅行費用を用意するという現実よりも、堂々と不満と理想ばかりを口にする父親。

母親や息子のほうが、よっぽど地道に働くことを大事にしているのに。

地域の人も力になろうとしているのに。「何もわかっていない」のは、お父さん、あなただけなんじゃないの?と思いました。

「裸の王様」という言葉がよぎりました。

じゃあ私が!

父親が声を荒げて母親を叱りつける様に、あまりにあきれて、

「じゃあ、私が修学旅行費用を立て替えます!11月に返してください!入金のアテがあるんですよね!?もう、学校で、困ってるんです!」

私は思わず、口にしてしまいました。

 

給食費を払えないのは社会が悪いから その7/8へ → https://kokoronoseiribako.com/minou7/

上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。