特別に待ってもらっている修学旅行費用なのに

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

「あ~それですか」ぁ?

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自信たっぷりな口調で行政の悪口を次々と続ける、S男父親。

これでは、いつまでたっても、本題に入れません。

話の腰を折って、修学旅行費用の徴収締め切りが過ぎたと切り出しました。

父親は「あ~それですか」と言い、

あきれたような表情をしました。

S男が置かれる現実

支払期日は、前々から伝えていたこと、旅行業者に特別に待ってもらっていること、

もし修学旅行に行かないとなると、修学旅行については、旅行当日のみならず、学校での多くの時間を遣うため、

その間ずっと、S男が別メニューで過ごすのは、しのびないこと 等々、一気に言いました。

商売なんだから待たせればいい!?

すると父親は、

今、旅行業者に待ってもらってるなら、11月(修学旅行後)まで待ってもらえばいいと言ったのです!

商売なんだからそのくらい、融通できるだろうと。

11月には入金のアテがあるからと。

S男は優しくて良く働く子

さっき、玄関口で会ったS男は、優しい子です。

集金のたびに周囲生徒と違う流れになっていることを、母親は気遣ってくれるけど、

父親は全然理解してくれないと、こぼしていました。

母親が仕事に出ると言ってもそれを制するくせに、家では愚痴ばかり。

そんな父親の残念な側面に気づいていても、父親像を外に語る際に悪く言うことはありません。

「お父さんは自分たち家族のために一生懸命なんだ。」と口にしているのです。

そしてS男自身は、よく働く子です。

学業成績はパッとしませんが、掃除や片づけなどの働きぶりは丁寧で、安心して作業を任せることができるのです。

 

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上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。