入れ墨問題勃発。でも共同歩調で対応できそう…。
中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。
穏やかな時間はすぐに終わり…?
ここまでのいきさつ → https://kokoronoseiribako.com/hage1/
マスミの頑張りや貢献を共に喜び合うという間柄が、しばらく続きました。
とはいえ、やはり、問題が起こりました。
級友からの報告で、マスミが腕に入れ墨を彫り込んでいるというのです。
確認したところ、気に入りのバンドのロゴを腕に書き込み、そのバンドメンバー同様、一部に彫り込みがあったのです。
糾弾より共感、そして共同歩調
本人の身体とはいえ、やってはいけないことです。
ですが、悪いことをしたと糾弾すれば、反発を招くので、「心配だ」という感情を母親と共有すべしと思いました。
そして、マスミの心情やそこに至る流れの理解に努め、共感を心掛けることにしました。
また、今後、改善を見届けるために親と教師、共同歩調で対応する具体案を用意しました。
以前は、「チクったのは誰?」から始まりましたが
年度当初の人間関係づくりが功を奏したのか、問題報告の段階は、すんなりと受け入れられました。
(以前は、この段階で、「チクったのは誰だ」とか「○○さんのせい」だとかになりがちだった)
マスミの指導も無事に進み、母親と面談しました。
母親が言うには、ご自身が学生時代不良だったそうです。
「入れ墨なんか、もっと見えない場所に上手にやればいいのにね」と発言したのには驚きましたが、こちらの対応への感謝の言葉もあり、今後の共同歩調の流れにも、順調に賛同してもらえました。
一定の収穫
この事案を通して、一定の収穫があったと思われました。
今まで学校側には言わなかったであろう、母親自身の成育歴を聞く機会にもなりました。
また、感謝の言葉を発してくれ、マスミの支援についての共同歩調にたどり着けたので、今後何か問題があっても、うまく乗り越えることができるかもしれないと思いました。
とりあえず安堵
職員打合せで報告したら、過去のもめ事を知る同僚らからも、驚きの声が上がりました。
前年度までの引継ぎ内容を生かして、早いうちから「良好な関係づくり」に努めた成果が出たと、とりあえず、安堵しました。
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上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。