紛失件は解決したものの、担任不信については…

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

紛失件は解決

ここまでのいきさつ →  https://kokoronoseiribako.com/dose1/

母親はとても恐縮していました。

私は、言いにくいことを報告してくれたことに礼を言い、電話を終えました。

母親の方からも、「こちらの一方的な申し出に誠意をもって対応してくれて」から始まる、感謝の言葉がありました。

紛失件は解決し、母親の学校不信については、一区切りできたと思い、ほっとしました。

(これを機に、一時、母親とぎくしゃくした関係は改善され、以降は徐々に良好な関係に戻りました。)

担任不信については、すっきりせず…

でも、タツヤの発言の、「担任教師には言いたくない」については未解決です。

学校で接するタツヤは、特に愛想がいいわけではありませんが、年に2回行う個人面談で話しても、私への不信は感じられませんでした。

饒舌ではありませんが、自分なりの裏付けを持ってから言葉を発する印象でした。

穏やかで実直な人柄だなと思っていたものです。

正直、すっきりしない感じが残りました。

翌日、タツヤの方から私のもとへ

翌日、学校の廊下で、タツヤが自分から私の元へ来ました。

母親から、いきさつを聞いたというのです。

ここ数日、母親がこそこそと電話していることを不審に思って、(昨夜の私との電話の後)尋ねてみたところ、全容を知ることになったそうです。

母親の行動について息子が謝罪!

なんと、母親が私に迷惑をかけたと、詫びてくれました。

ついこの間、学用品の隠し合いをして遊んでいた男子中学生です。

意外な一面を見て、驚きました。

と同時に、とても嬉しくなりました。

私は、筆箱紛失について、「私には相談しづらかったかな?」と、聞いてみました。

タツヤは、「ああ、それは…」と言って、ちょっとバツが悪そうに笑いました。

そして、ちゃんと説明してくれました。

 

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上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。