空き家になった公民館に勝手に住みついた?

大関フジ大関フジ

中学校教師30年の経験から事例を紹介します。仕事熱心な教師の、心の整理の一助になればと…。ここに徐々に掲載していきます。ご自身の悩みに似た事例があれば、参考にしていただければ幸いです(・。・;。

タカシは本当は色白

私が担任したタカシは、同年齢平均よりかなり身長も低く痩せています。

浅黒い肌?に見えますが、ぱっと見違和感があります。

というのは、肌色が均一じゃないからです。

あまりお風呂に入れていないようです。

(後の修学旅行宿泊先で入浴したら本当の肌色がわかって、翌朝みんなビックリ)

定期家庭訪問

タカシには兄がいて、兄の担任教師(新任)が新学期の定期家庭訪問に訪れた際、自宅確認ができなかったとのこと。

予め、資料を元に調べ、兄本人からも道順や玄関の位置などを聞いていたにも関わらず。

当該校では、家庭訪問と言っても、生徒の家の居間や勉強部屋に入るわけではありません。

通学路の安全確認、生徒の生活環境の見取り、家人へのあいさつで終了(ここが○○くんの家ですね)です。

玄関はどこ?

タカシ兄の担任から、詳しく話を聞きました。

建物の玄関がわからない、玄関だと思われる戸はあったが、近づくこと自体躊躇した。

でも、意を決して戸口に立ち、ノック、声掛けをしたが、応答なし。

一応、戸に手をかけてみたが、鍵がかかっているようで開かなかった。

ということでした。

その時は、タカシ兄の担任に、そこまでの戸惑いを感じさせた住居とはどんなものなのか、想像もできませんでした。

タカシの家は旧公民館?

数日後、自分の学級生徒の家庭訪問設定日にタカシ宅を訪問しました。

実際に行ってみたら、前述の兄担任が抱いた違和感がよくわかりました。

あとで聞いたところによると、その建物はそもそも、居住用ではなく、その集落の公民館的なものだったそう。

なにかの理由で使われなくなり、その空き家にタカシ一家が勝手に住み込んだらしい…。

 

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上記内容は仮名であり、内容を一部改変しています。